養殖用有機酸

 

 

TMAO

有機酸とは、酸性を示す有機化合物の総称です。最も一般的な有機酸はカルボン酸で、その酸性はカルボキシル基に由来します。メチルカルシウムや酢酸などは有機酸であり、アルコールと反応してエステルを形成します。

 

★水産物における有機酸の役割

1. 重金属の毒性を軽減し、養殖水中の分子状アンモニアを変換し、有毒アンモニアの毒性を低減します。

2. 有機酸は油汚染を除去する作用があります。池には油膜が存在するため、有機酸を使用することができます。

3. 有機酸は水の pH を調節し、水の機能のバランスを保ちます。

4. 水の粘度を下げ、凝集と錯形成によって有機物を分解し、水の表面張力を向上させます。

5. 有機酸には大量の界面活性剤が含まれており、重金属と錯体を形成し、急速に解毒し、水中の表面張力を低下させ、空気中の酸素を急速に水に溶解させ、水中の酸素増加能力を向上させ、浮上頭を抑制します。

★有機酸の使用上の間違い

1. 池の亜硝酸塩が基準を超えると、有機酸を使用すると pH が低下し、亜硝酸塩の毒性が高まります。

2. チオ硫酸ナトリウムと併用できません。チオ硫酸ナトリウムは酸と反応して二酸化硫黄と元素硫黄を生成し、育種品種に毒性を与えます。

3. フミン酸ナトリウムと併用できません。フミン酸ナトリウムは弱アルカリ性であるため、併用すると効果が大幅に低下します。

★有機酸の適用に影響を与える要因

1. 添加量:同じ有機酸を水産動物の飼料に添加しても、添加量が異なると効果も異なり、体重増加率、成長率、飼料利用率、タンパク質効率に違いが見られます。一定範囲内では、有機酸添加量の増加に伴い養殖品種の成長が促進されますが、一定範囲を超えると、有機酸の添加量が多すぎたり少なすぎたりすると、養殖品種の成長が阻害され、飼料利用率が低下します。そのため、水産動物の種類によって最適な有機酸添加量は異なります。

2. 添加時期:水生動物の成長段階によって、有機酸の添加効果は異なります。結果によると、成長促進効果は幼若期に最も高く、体重増加率も最大24.8%に達しました。成体期には、抗免疫ストレスなど、他の面でも効果が顕著でした。

3. 飼料中の他の成分:有機酸は飼料中の他の成分と相乗効果を発揮します。飼料に含まれるタンパク質と脂肪は緩衝力が高く、飼料の酸性度を高め、緩衝力を低下させ、吸収と代謝を促進し、飼料摂取と消化に影響を与えます。

4. 外部条件:適切な水温、水環境における他の植物プランクトン種の多様性と個体群構造、良質の飼料、十分に成長した無病の稚魚、適切な飼育密度も、有機酸の効果を最大限に引き出すために非常に重要です。

5. より活性な複合有機酸:より活性なものを加えると、加える有機酸の量を減らし、目標をよりよく達成できます。

 


投稿日時: 2021年4月27日